〔アテテルコ〕Atetelco

〔赤い中庭〕（＝中庭2）…西暦225年〜400年

　4神殿構造で、西が正面です。中央祭壇には色と意匠の一部が残っています。他の要素は不詳です。

〔白い中庭〕（＝中庭1）…西暦300年に建築〜400年に不使用

　神殿のない西面から中庭に入ります。

　柱廊1（南）…コヨーテ…主題は軍事

　赤黒いシミの様な箇所が、壁面に残っていた、あるいは粉々にならずに剥離落下していた壁画部分だと思われます。薄いピンクは、壁に微かにこびりついていた痕跡から、考古学者が再構成した図でしょう。左右の壁も同様です。

　全面的な再構成を、人類学博物館↓で見てみましょう。

　↑↑at 人類学博物館。再構成。

　全体の建築様式はタルー・タブレロだとわかります。細部を見ます。

　　　　　

　↑不詳。花から２本の芽？　〔テパンティトラ〕でも描かれています。↑↑黒曜石のナイフ。↑不詳。〔アテテルコ〕あるいは中庭１を管理する一族の紋章？。

　↑黒曜石のナイフを握る手。↑コヨーテ。↑黒曜石のナイフ？。

　次に、正面の壁の左半分の復元図で、全身が描かれている7つのコヨーテ人間をじっくり見ていきましょう。一体ずつ、頭飾りや矢の房が細かく異なります。地位の差にしては、違いが小さすぎます。7世代にわたる〔アテテルコ〕の、コヨーテに変身した最高位者たちでしょうか？

　しかし、コヨーテ人間像は、戸口によって部分切断削除されています。最高指導者への扱いとしては、不敬ではないでしょうか。よく、わかりません。

　次に壁下部を見ましょう。

　↑〔アテテルコ〕の紋章？。↑脊椎。↑黒曜石のナイフ。

　コヨーテが吠えています。胴に、壁画の縁枠にあるのと同じマークがあります。

　柱廊2（東）…

　外枠で絡み合う蛇の胴体に黒曜石の矢尻が流れています。顔は、〔トラロック神〕です。戸口では、蛇の胴を持つコヨーテが二度吠えしています。

　珍しく、人間です。司祭でしょう。頭飾りは鳥です。右腰に抱えた法螺貝が、2度吠えしています。

　壁下部では、絡まる蛇に囲まれて、コヨーテが血の滴る心臓を齧り、吠えています。

　柱廊3（北）…

　　　

　壁外枠に、コヨーテがいます。間の意匠は上から、羽毛、真直な蛇の胴、〔トラロック神〕の象徴の太丸、滴る5本の血、その両脇は黒曜石のナイフです。

　戸口枠には、2本の黒曜石のナイフが、牙、あるいは舌のように迫り出し、脊髄に丸く囲まれています。

　柱廊3の主役は、鳥人間です。頭飾りは、たくさんの矢でしょうか。軍の指揮棒を持ち、声を長く発しています。菱形に絡む縁取りは、骨髄と多数の黒曜石のナイフです。縁取りの要に、正面を向いた鳥がいます。

　〔白い中庭〕は3つの列柱室が独自のデザインで、描き分けられています。中央に司祭、左右に、コヨーテ戦士団とイーグル戦士団が控える、という構図の可能性があります。